上橋菜穂子『物語ること、生きること』|あらすじ|中学受験国語対策に必須!

こんにちは、🌟シトリン🌟です。

中学受験生をかかえる親の悩みはつきませんが・・・子どもの国語力が安定すれば少し安心材料になりますよね。

中学入試問題にはパターンがありますから、それを無意識のうちに身につけておけばいいわけです。

そのためには入試でよく出題される本の内容を把握することも一つの手です!親子でざっと目を通すことをおススメします。

親子でチェックしてみて~

ここでは、よく入試でとりあげられてきたファンタージー作家上橋菜穂子さんの『物語ること、生きること』の要約をお伝えします。

目次

『物語ること、生きること』はどんな本?

『物語ること、生きること』はインタビュー集

上橋菜穂子さんのインタビューをもとにした本です。お話している口調なので読みやすくおススメです!

上橋さんの生い立ちや作家になるまでの経緯などを語っています。

作品のファンはもちろん、そうでなくても、

本好きな女の子が国際的な童話作家になったなんて、一体どういう半生なんだろう

とその経緯を知りたいと思いますよね。

しかも内容は子どもたちの未来への応援歌でもあります。とても勇気づけられます

目次

目次はこうなっています。

  • はじめに
  • 第一章 生きとし生けるものたちと
  • 第二章 遠きものへの憧れ
  • 第三章 自分の地図を描くこと
  • 作家になりたい子どもたちへ

最後の「作家になりたい子どもたちへ」は自分の子どもに読んでもらいたいですね。文章を読んだり書いたりすることへの抵抗感が薄れると思います。

ではそれぞれの内容を要約してみましょう。

はじめに

ここでは物語を書くプロセスの不思議さについて、上橋さんご自身の体験から語っています。

物語を書いているときは、馬車を走らせているような気がすることがあります。

上橋菜穂子『物語ること、生きること』より

私にとって物語というのは、それ自体が野生の獣のように、いきいきと命を宿し、呼吸しながら、作家自身でさえ最初は良そうもしなかった新しい地平へと連れていってくれるものなのだと思います。

上橋菜穂子『物語ること、生きること』より

物語をつむぐということは、ハラハラドキドキしながら疾走していると、突然あたらしい世界が開けてくるような感じでしょうか?

そう聞くとシトリンも、いつかちょっと物語を書いてみたくなりました!

第一章 生きとし生けるものたちと

おばあちゃんとわたし

なんと上橋さんは生まれたときに心臓に雑音があって、「長くは生きられないかも」とお医者さんに言われていたそうです。

病院通いが続く子ども時代を支えてくれたのが、おばあちゃん。とてもお話が上手で、たくさんの昔話を聞いたそうです。

このあたりに、上橋作品誕生の根っこがありそうですね。

人と獣の物語

上橋さんの作品のなかに『孤笛のかなた』というものがあります。

「野火」という名前の霊狐が主人公です。この設定もおばあちゃんが話してくれた昔話の狐や化け猫がヒントになったようです。

人と獣の距離が近い物語を書くことになったのは、どうもその辺にルーツがありそうな気がします。 

上橋菜穂子『物語ること、生きること』より

物語と日常のあいだで

大人気「守り人」シリーズの主人公、女用心棒のバルサもおばあちゃんの影響が大きなものでした。

なんとこのおばあちゃんの生家は、江戸時代までお殿様のボディーガードを務めてきたのです。

精霊の守り人・「守り人」シリーズ 公式サイト | 上橋菜穂子 …

しかも上橋さんは体が弱かったので、強い人にあこがれたのです。それがバルサというキャラクターが生まれた背景でした。

おだつんじゃない

「おだつな」とは「調子に乗るな」という意味です。

上橋さんは子どものころ、お父さんに「おだつんじゃない」とかなり叱られたことがありました。

強さにあこがれたあまり、竹刀をふりまわしていた娘を見て、お父さんが注意したのです。

このできごとも『神の守り人 帰還編』に挿入されています。

上橋さんの作品は人生そのものが反映されているのですね!

本の虫

上橋さんが本をたくさん読むようになったのは、やはりご両親のおかげでした。

読書する喜びを最初に教えてくれたのは、両親でした。父も、母も、私が物心つくかつかないかのころから、絵本の読み聞かせをしてくれました。 

上橋菜穂子『物語ること、生きること』より

ここは要チェックです! お母さんは上橋さんが頼むと何度も何度も読んであげたそうです。親も忙しかったり疲れたりしますが、がんばりどころですね・・・。

おばあちゃんがくれたもの

大好きだったおばあちゃんは、上橋さんが8歳のとき亡くなりました。

ですがその影響は大きくて、上橋さんの世界観や死生観は今なお、おばあちゃんにつながっています

それが作品にも反映しているそうです。おばあちゃんの体験を聞くことがなければ、物語が薄っぺらいものだっただろう、と言っています。

第二章 遠きものへの憧れ

第一章では父方のおばあちゃんが重要な存在でした。そのころ、東京の下町に住んでいました。

第二章では母方のおばあちゃんの家がある長野県野尻湖の話が始まります。

永遠と刹那

上橋さんは毎年夏休みに、長野県の野尻湖で過ごしていました。

野尻湖にはナウマンゾウの化石が出たりします。上橋さんはそこから時間の果てのことを考えるようになります。

そこから「永遠と刹那」という発想が生まれました。物語にも反映されます。

さらに上橋さんは、野尻湖での体験から、歴史や考古学にも興味をもつようになりました。

感受性の高い小学校時代に、貴重な夏休みを過ごすことが重要だということですね!

洞窟に眠るもの

小学校高学年のころ、神奈川県に引っ越します。そこで防空壕があって、発掘調査ごっこをしていました。

そこはまるで洞窟のようで、上橋さんは想像力をふくらませます

これが上橋作品に洞窟が良く出てくる理由だそうです。

境界線の上に立つ人

ここでは、ものの見方が一方的ではいけないということが書かれています。

どちらか一方が正しいと信じこんで、疑いもしない人間は、もう一方を、理解したがい他者として糾弾して排斥しようとするかもしれない。理想を掲げて声高に自分の主張をする人間は、しばしば、そういう己の傲慢さにきづかないものです。 

上橋菜穂子『物語ること、生きること』より

一方だけにあまんじるのでなく、「境界線の上に立つ」ことで両側をみていくことが大切なのです。

壁を越えてゆく力

ここでも大切なメッセージが語られています。

壁の向こうには「フロンティア」、つまり「まだ見ぬ地」があります。

相手を否定したり恐れたりせず、境界線を越えて交わっていこうと上橋さんは語りかけています。

子どもにも大切なメッセージになりますね!

「わたし的には」の罠

当時、「わたし的には」という言い回しが流行っていました。上橋さんはこの言葉に違和感を覚えます。

「わたし」と「あなた」の間に一線を引いて、自分と他者を切り離そうとしているからです。

それぞれの価値を尊重するあまり、埋めがたい溝ができることがある。上橋さんはそれを危惧しています。

だから「境界線」を越えていく道を見つける必要がある。そういうメッセージです。

『蒼路の旅人』に出る密偵ヒュウゴは、越えがたい境界線を越えていく人物として描かれています。

15歳のノート

上橋さんは15歳のとき、大人になったら読もうと考えてノートを書いていたそうです。

ですがあまりに恥ずかしくて実際には読み返していないとのこと!

上橋さんのノートですから、さぞ素晴らしいことが書かれていると思いますが、ご本人にとっては恥ずかしいのですね。親近感のわくエピソードです。

とは言え、上橋さんは中高生のころ「ひたすら書きつづけていました」。

上橋さんには昔から、ものを書く習慣がしっかりとあったということですね。子どももこれを知ると何か書こうという気になるかも!しれません。

いざ、グリーン・ノウへ

高校のイギリス研修旅行でケンブリッジに行きました。

上橋さんにとってケンブリッジとは、大好きな小説『グリーン・ノウの子どもたち』の作者のお屋敷がある場所でした。

そして作者のボストン夫人に手紙を出します。そしてお屋敷に招かれて、ボストン夫人に会うことができたのです。

すごい行動力がありますよね! 本を読んで文を書いていだけの娘さんではなかったわけです。

その一歩を踏み出す勇気を

上橋さん自身もご自分のことを、小心者で家で本を読んでゴロゴロしていれば幸せと思う人間だと言っています。

でも「これじゃいかん!」と自分で自分の背中を蹴って外に飛び出す癖があるのだそうです。

ここは子どもたちに是非読んでもらいたいところです。

行動力のある人でも、実は心のなかでは現状に甘んじたいと思っていることがある。でも殻をやぶって一歩を踏み出せす勇気をもつとよい。

第三章 自分の地図を描くこと

第三章は上橋さんの大学時代からのお話になります。いよいよ作家への道を歩んでいきます。

さよなら、アレキサンダー

大学生になって、アレキサンダー大王に仕えるマケドニア人を主人公にした小説を書く計画をたてていた上橋さん。

でも、大学の先生に質問して資料がないことが分かり、このテーマを断念します。

上橋さんはアレキサンダー大王時代のサンダルのことまで質問していて、こんなことを聞いてくる学生がいたら、本当にびっくりしてしまいます……。

沖縄のトロガイたち

上橋さんは大学院に進学し、文化人類学を学びました。

そのとき、修士論文の調査のために沖縄に行きました。巫女の女性たちにインタビューを繰り返したのです。

上橋さんは多くの人のライフヒストリーをじっくりと聞いていきました。

この経験が物語を書くためにも役立ちました。人物を設定するとき、どういうキャラクターなのか、それがどう変わっていくのか、と考えていくからです。

この頃に『精霊の木』で作家デビューしています。大学院生で作家デビューなんてステキすぎますね。

アボリジニたち

上橋さんは大学院の博士課程に進みます。

そこでオーストラリアの先住民アボリジニの調査も行いました。

調査を始めるのが難しく、考えた末、オーストラリアの小学校で日本語を教えるボランティアに参加します。これもすごい行動力ですね。

ここで上橋さんは、テストのカンニングを知識の共有ととらえるアボリジニの子どもと出会い、カルチャーショックを受けるのです。

行動範囲をひろげ、視野をひろげていく様子が生き生きと描かれています。子どもが読んで、海外に行きたいと思ってもらえるといいですね。

ふたつの世界のはざまに生きる

アボリジニの調査のなかで上橋さんは自分の思い込みに気づきます。

アボリジニの人たちもまた伝統文化を守ろうとするだけではなく、西洋世界と折り合いをつけようと模索していることを実感したのです。

そこで生まれたのが『月の森に、カミよ眠れ』です。

デビュー作『精霊の木』は滅びゆく種族とカミの精霊を守る物語でした。でも『月の森に、カミよ眠れ』は真反対にカミを滅ぼしてしまいます。

上橋さんの実体験にもとづく成長が、作品にどんどん反映されてきたのです。すばらしいですよね。

花咲く旅路

上橋さんはオーストラリアでの調査中、車のなかで原由子さんの「花咲く旅路」という曲をよく歌っていたそうです。

喜びが川となり 悲しみは虹を呼ぶ

道無きぞ この旅だけど

でもこんなに上手に歩いている

原由子「花咲く旅路」

若い学生時代とは楽しいけれど将来への不安もいっぱいあります。

上橋さんはそれでも「大丈夫、大丈夫、きっと私は、いま、上手に歩いている」と自分に語りかけていました。

前をむきながら今を精一杯生きることの意味が込められています。子どもたちにもこのメッセージが伝わってほしいです。

はじめての読者

上橋さんは小説を書き始めていたころ、親友と弟さんにだけ読んでもらったそうです。

ですがある時、出版社に持ち込みします。

その頃は大学院生で、研究者になるか作家になるか、はっきりとしない日々でした。

出版社からはなんと1年後にようやく、葉書が来ます。

これがきっかけとなり、作家デビューを果たしました。

バルサ誕生

「守り人シリーズ」の女用心棒バルサのイメージは、あるレンタルビデオの予告の場面から生まれました。

身近なところでイメージが生まれているなんて、意外です。

上橋さんは古武術も習い始めていたので、バルサの動きを描く参考にしました。

わたしは、いま、物語を生きている

上橋さんはつらいことがあると、「いずれ作家としてこの経験が役に立つ」と思ってきました。

自分を客観的に見る視点は、作家でなくても重要ですよね。

そして投げ出したくなるたびに、「なりたい自分」を描いてきました。

この本を読む子どももこれに気づいてほしいですね。

作家になりたい子どもたちへ

上橋さんは子どものころから、作家になりたくてなりたくて仕方がなかったそうです。

だから、今、作家になりたいと思っている子どもに自分のことを語ることにしました。それがこの本です。

でも作家志望でなくてもこの本には、子どもと親に貴重なメッセージがたくさんあります。

まとめ|中学入試の国語力アップには

上橋菜穂子さんの『物語ること、生きること』は中学入試問題で何度も出題されてきました。

要約したように、小学生へのメッセージがたくさん盛り込まれていましたよね。

このような本をたくさん読むことで、子どもは少しずつ中学入試の国語に慣れていきます。

よく出題される本を把握しましょう

どのような本が中学受験の国語問題で出題されるか、把握する必要がありますね。

ここ「シトリンぷれす」でも内容の要約やご紹介をしていきます!

さらに勉強を進めたいときにおススメなのはZ会の国語

さらに国語の勉強を進めて、問題を解くことに慣れていきましょう。

おススメは通信教育Z会の国語コースです。

受験は家族がしっかりサポートできるとよいですね。

🌟シトリン🌟でした。ではまた~。

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この記事を書いた人って?

🌟シトリン🌟です 
大学教員&ワーママです。ロンドンの大学で修士号。
家族での海外赴任のとき親子で一緒に英語を学ぶ大切さを実感しました。
親子のつながりが深まり、お互いの英語力と日本語力もアップします。
ここでは私の経験や情報をお伝えしていきます!
子どものなかにはインターナショナルスクールの経験者もいます(中3で英検準一級)。日本でもしっかり小中大受験に邁進中。
英語と国語ができれば他の教科に時間をまわせて受験がラクになりますよ

お役に立てばうれしいです。どうぞよろしくお願いいたします。

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